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私のがん体験談PART.6 仕事のこと、乳房再建のことをシュールなイラストで紹介-「いし」さん-

2022.12.30

仕事のこと、乳房再建のことをシュールなイラストで紹介-「いし」さん-サムネイル画像

「誰かの役に立ちたい」という思いから、SNSを通してがんの体験談や闘病記を発信する方が増えています。こうした発信を通じて、生活の変化や日々の率直な思いをリアルタイムで知り、そこから交流が生まれ、闘病生活の心の支えを得ている人も少なくないのではないでしょうか?「誰かの役に立ちたい」という思いから、SNSを通してがんの体験談や闘病記を発信する方が増えています。こうした発信を通じて、生活の変化や日々の率直な思いをリアルタイムで知り、そこから交流が生まれ、闘病生活の心の支えを得ている人も少なくないのではないでしょうか?

いしさんイラスト

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◯Blog
・投稿開始日:2019年12月8日
・フォロワー数:2716人(2022年12月23日現在)
・投稿数:1700件(2022年12月23日現在)

◯Instagram
・投稿開始日:2021年2月9日
・フォロワー数:484人(2022年12月23日現在)
・投稿数:313件(2022年12月23日現在)
・がんの種類:乳がん

太ももの脂肪を利用した自家組織乳房を再建した経験や、仕事に悩みながら治療を続けた日々などについて綴っている。

―闘病記を描き始めたきっかけは?

乳がんは誰でもなる可能性がある病気で、「がん=死」というようなイメージや悲しい闘病体験ばかりではなく、「がんに罹患する前と変わらず、楽しみながら乗り越えている人もここにいるよ」ということをまず伝えたいと思い、ブログを始めました。また、私は術後に感染症にかかりましたし、内太ももを切除し胸に移植する乳房再建手術を受けたあとに傷が開いてしまうといった経験をしました。術後の2018年頃は、私と同じ症状の人の情報を見つけることができませんでした。当時私が苦慮したこともあったので、自身の治療や乳房再建などの経験を発信することで、同じように困っている人のためになるのではないかと思ったことが、イラストでの闘病記を描き始めたきっかけです。

−イラストを使って発信しようと思われたのはなぜですか?

子どもの頃から紙があればすぐに落書きをしていました。私の場合、文字よりイラストの方がそのときの気持ちをリアルに表現できるんです。それから文字だけだと、読む人の心理状態で闘病体験はつらく悲しいものと捉えられやすいのかなと感じたので、シュールなタッチのイラストで、告知後や手術前でも日常と変わらず笑うことやふざけることもある日常風景を描いています。この方が、そのときの感情や空気感が伝わりやすいのかなと思っています。上手くいかない日常をおもしろおかしく描いている、さくらももこさんや岡田あーみんさんなどの漫画が好きだったので、その影響もあるかもしれません。

―転職先から内定が出た直後の発病という、ハードな経験も描かれていますよね

はい。20~30代のとき、子どもの頃から憧れていた職業に就き、充実していましたが、好き過ぎたせいか365日仕事漬けの日々で、燃えつきてしまいました。そこでいったんその職業からは離れることにしました。30代後半に、ほかの業種で契約社員として仕事を始めましたが、ポジションは上がるものの、仕事量は増えるばかりで給料はなかなか上がらず…。ボーナスもない状況だったので40歳にして内定をもらい、ハッピーな生活をスタートできると喜んでいた矢先に乳がんが見つかりました。乳がん=胸を切るで終了と思っていたので、「3か月後に入社を予定していた内定先にも、現在の会社にもバレずに、胸を切って終わらせたい」と考え、手術を急いでもらえるように医師に懇願しましたが、「命を大事にしなさい」と叱られてしまいました。でも、独身ということもあり、無職は避けたいので本当に焦っていました。SNSでは、結果的にこの事態をどう乗りきったのかということについて詳しく発信していますので、お仕事に悩んでいるかたにはぜひ読んでいただきたいですね。

ーSNSでの発信を続けてよかったことは?

「人の役に立てれば」との思いで始めましたが、実は私が一番助けられているかもしれません。フォロワーさんから思いがけず優しいコメントをいただくと、「自分ひとりじゃないんだな」と気持ちが軽くなります。また、乳房再建がよくわからず困っていたときに、ブログで教えを乞うたところ、見ず知らずの方から続々とアドバイスが届き、中には体を張って写真つきで胸の作り方を教えてくれたかたもいらっしゃいました。このときは、人の優しさに感動しました。

−今後の目標があれば、教えてください

9人に1人が乳がんになるといわれる1人でも多くの女性が日頃から自分の胸や体に関心をもてば、乳がんで命を落としたり、胸を失わずにすむ人が増えるかもしれません。そのためにも、常に乳がんに関する情報を勉強しながら、SNSで発信していきたいと思っています。それとコロナが落ち着いたら、全国の病院などでお茶と漬物をつつきながら、胸にお悩みのあるかたや乳がん患者さんと、おしゃべり会や乳房再建医の先生を交えた相談会をやってみたいと思います。

編集部イチオシ投稿をご紹介!

No.1 何としてでも転職前に手術を終わらせたい!

https://www.instagram.com/p/CNtjucTF8u0/?utm_source=ig_web_copy_link

いしさんインスタグラム投稿画像

3か月後には内定の出ていた会社に転職する予定だったいしちゃんさん。内定先にも現在の会社にもバレずに、胸を切って終わらせられないかと医師に懇願したときのエピソードが綴られています。

No.2 転職or残留 ソーシャルワーカーに相談

https://www.instagram.com/p/CbW8sH0FBO7/?hl=ja

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ソーシャルワーカーに乳がん術後は、内定先の会社で働きたい旨を相談。転職より今の会社に残ることをすすめられたそうです。

No.3 乳がん罹患を上司に相談

https://www.instagram.com/p/Ccj7D0epaPY/?utm_source=ig_web_copy_link

いしさんインスタグラム投稿画像

現職の会社には、退職届を出していたのでばっさり切られると思っていた矢先、上司から思いもよらない提案が。嬉しい反面、ますます悩んでしまったときの気持ちが綴られています。

No.4 手術後の写真の胸がピチピチ

https://www.instagram.com/p/Ch2DrPlJnBv/?hl=ja

いしさんインスタグラム投稿画像

乳房再建で吊り上げ術を行うと、「お疲れモード」の胸が「ピチピチモード」の胸になる!? 女性なら思わず「いいかも!」と笑ってしまうエピソードです。

いしさん書下ろし応援イラスト

※がんを経験された個人の方のお話をもとに構成しており、治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません。

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